映画はもちろん映画館で観るのが理想的です。これは誰しも異存のないところでしょう。
通常、映画はTVとは違い、フィルム(一般的には35mmフィルム)で撮影されています。フィルムの特徴は、陰影をくっきりと表すことにあり、この独特の発色はTVではどう転んでも再現できないのです。
いまフィルムで古い映画を観ようとしたら、京橋にある東京国立近代美術館フィルムセンターに行くか、名画座で上映されるのをこまめにチェックするしかありません。
映画ファンのなかには、35mmフィルムを大量に所有しているという猛者もいますが、フィルムはケアに手がかかるうえ、一本分でもかなりのボリュームがあります。よほどの道楽者か資産家でない限り、このようなライブラリーを作り上げることは不可能でしょう。
1980年代に登場したビデオテープは、映画を保存したいと考えるファンにとって、まさに夢のようなメディアでした。フィルムに比べれば格段に小さくて軽いうえ、巻戻しや早送りなどの機能によって、好きなシーンを何度でもリピートすることができるのです。
しかし、難点もありました。映像をアナログで記録する方式のビデオテープは、何度も繰り返し再生やダビングをしているうちに画質がわるくなるため、長期間保存には不向きだったのです。
そこへ再び登場したのがDVD(「Digital Versatile Disc」または「Digital Video Disc」の略)でした。
ビデオよりもさらに軽量なこのメディアは、何度再生しても画質が劣化しません。そして、デジタル化された映像データで記録されているため、テープのように時間をかけて巻戻しをしたりしなくても、チャプターを使って好きなシーンに瞬時にして飛ぶことができるのです。後に登場する「HD DVD」や「Blu-ray Disc」へと続く映像デジタル化への道を開いたという点で、歴史的にも大きな意味を持っています。
DVDは、手間をかけずに半永久的な映像ライブラリーを作りたいと考える者にとって、まさに理想的なメディアだといえますね。
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